サブスクで家具の流通と循環に革命を起こす、subsclife

December 22, 2020
サブスクで家具の流通と循環に革命を起こす、subsclife
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「家の中を、世界一、豊かな国へ。」と提案する「subsclife(サブスクライフ)」。家具や家電、そして観葉植物などをサブスクリプションで使えるサービスだ。ACME FurnitureやBALMUDAなど、デザイン性や機能性に秀でた家具や家電を手軽に使え、利用後の購入も可能。家具や家電を捨てないことを標榜して不要になったアイテムを循環させることで、アップサイクルでミニマムな暮らしを実現できる手段を提供するサービスとして認知度を上げている。事業立ち上げまでの背景や目指す未来について、同社代表の町野健さんに話を聞いた。

サブスクライフの家具
サブスクライフではリラックスできるリビングだけでなく、テレワーク仕様に部屋をスタイリングできるような家具も提案している。

熟考の末に「これ以上にない」サブスクモデルにたどり着く

町野さんは、日本ヒューレット・パッカードでコンサルタント、マクロミルにて経営企画・海外事業立ち上げを経て、2012年には自ら創業したグライダーアソシエイツで、キュレーションマガジンAntennaを立ち上げた。3年で500万ダウンロード達成、黒字化するまで育て上げた後、2016年に株式会社subsclifeを創業した。2018年3月に日本初の家具のサブスクリプションサービスをスタートさせている。

株式会社subsclifeの代表、町野健さん
株式会社subsclifeの代表、町野健さん
撮影:編集部

「サブスクライフ」のサービスは非常にユニークだ。家具のレンタルサービスと違い、どれだけ長い期間借りても、その料金が家具の定価を超えないというのが大きな特徴。ユーザーは3カ月から24カ月で利用期間を自由に決めて家具を利用し、期間終了後は「継続・購入・返却」を選べる。

「仕組みは簡単です。ユーザーがある商品を選択したら、サブスクライフがメーカーから卸値で一括払いで買い取り、メーカーから直接ユーザーに配送します。その代金を一定期間かけて、ユーザーからお支払いいただいています」と町野さん。分割支払いと捉えても、利子分を一切取らず、サブスク利用時には商品に保険もかけている。それを飲み込み、会社の利益も生めるのはなぜだろうか。

「メーカーから購入する卸値と、商品の定価の差額分が当社の利益です。家具市場は単価が高くて、日本の市場規模は2.5兆円から3兆円あると言われています。一定のシェアをとれば、シミュレーション上は成立するビジネスだと考えました。異業種ですが、ある大手自動車メーカーが運営する車のサブスクリプションサービスも僕らと一緒のモデルなんです」

サブスクライフの家電
家具だけでなく家電も扱う。利用期間が長くなるほど月額料金が安くなる設定だ。

よいものを長く使うにはコストがかかるという現状

このような仕組みにたどり着いた背景には自身の経験がある。自宅の引越しを機に家具を揃えようとしたところ、自分の気にいる家具が高く、手を出すのに躊躇したことだ。そこで値段の安い家具店に行ってみると、価格の低さには驚くものの、デザインや機能などの面で全く心を動かされない。結果として長く使い続けるイメージも湧かない…というわけだ。

「人間は幸せを追求する動物だと思っています。それをアフォーダブル(手に入る状態)にするために、逆算して今のサービスになった」と町野さんは振り返る。「いい家具を一括で買おうとすると経済的に負担が増え、マインド的にも苦しいですよね。かと言ってローンを使うと、利子が20%以上ついたりする。それでみんな、そこそこのデザイン性も保った安価な家具で妥協してしまう。そうして手に入れた家具はチープで満足度が低いんですよ。納得できる期間も短いから、結局同じようなものを2度買ってしまったりもする。それならば、満足できる家具を月額で利用できるサービスがあればいいなと思ったんです。そうすれば、いい家具に手を伸ばす敷居を下げられるから」

サブスクライフのソファ
長く付き合いたい家具を可能な限り負担の少ない月額料金で。

一方で、いいものを作る家具メーカーの苦しさも目の当たりにした。「安い家具が台頭してきて、家具メーカーも苦戦を強いられている。小さいけれども志があって、売上を伸ばしたいと努力されている家具メーカーさんから積極的にお声がけしました」

米国で感じた「モノのサブスク」の潮流

2018年、日本ではまだサブスクリプションサービスが音楽などの無形なものでしか知られていなかった。だが町野さんは2017年の春にアメリカのベンチャーイベントで「モノのサブスク」の波を直に感じていた。これがサブスクライフの実現に繋がったのだ。「ハードウェア系のスタートアップでも、お金の回収の仕組みに当然のようにサブスクを採用していて、その時の感触で『モノのサブスクは来る』と思いました」

昨年度比の売上が対30倍にまで成長しているというサブスクライフ。現在は家具、家電、ほか観葉植物など400ブランドを取り扱う企業へと急成長している。2018年の創業当初は「家具のサブスクを理解してもらうのに説明コストがかかった」というが、その後2019年に「サブスクリプション」が流行語となり、2020年は期せずしてコロナ禍によりライフスタイルが一変。同社がヴィジョンとして掲げる「家の中を、世界一、豊かな国へ。」という価値観が受け入れられる土壌が一気に形成された。

サブスクライフの家具でレイアウトされた部屋
とあるユーザーの部屋。すべてサブスクライフで調達した家具でレイアウトされている。

企業向けのサブスクサービスも人気だ。スタートアップ企業はもとより、サテライトオフィス、シェアオフィスを運営する企業からの依頼が引きも切らない。売上割合としてはtoBが7割、toCが3割となっており、toBがサブスクライフの屋台骨を支えている。

「“捨てる”をやめる」ために

同社が企業として標榜することのひとつは「“捨てる”をやめる」。「家具を捨てない」ことで循環を生み出すというわけだ。現在、ユーザーには新品の商品を届けているが、回収した家具や家電は提携する中古販売業者に売却している。将来的にはこの循環を自社内で行う予定だ。

なぜ、家具を捨てないことを標榜するのだろうか?

「捨てられた家具は、燃やさずに埋めているんです。なぜなら埋めたほうが安いから。今は禁止されていますが、かつてはプラスチック系の家具は海外に運んで捨てていたんです。また短いサイクルで捨てられる家具が増えて、世界中の木が伐採され、洪水が起きています。地球環境のためによくない。現在、世界各国でガソリン自動車の規制が始まっていますが、近い将来木材の廃棄にも規制がかかるでしょう。ビジネス的にも使い捨てのモデルではなく、“捨てない”モデルが必要だと思っています」

目指す未来の姿は、家具はサブスクで利用する時代。
「理想の姿を100だとしたら、現在は5くらいですね。ただ何をすればいいかということに関しては80くらいは見えていて、1年半後までのすべきこともわかっています」
理想の状態になるまでは10年はかかると町野さん。
「10年をかける価値のある“革命”だと思っています。今(2020年11月)は連日のように家具業界のニュースが飛び込んできますよね。家具業界の大再建が起きていて、まさに今、僕らはその渦中にいて巻き込まれているところ。面白いことが起きるな、とワクワクしています」

サブスクを賢く楽しむ方法

今回紹介したような家具・家電のサブスクは実にユニークな一例だが、「モノのサブスク」の波は確実に来ており、昨今は自動車や洋服などさまざまなサブスクリプションサービスが登場している。動画や音楽配信、ビジネスツールのような「無形のサブスク」にもバリエーションが増えており、今後もサブスクリプションというビジネスモデルは日常により浸透していくだろう。「サブスクライフ」は現在、クレジットカード決済のみで、申込みから決済までオンラインで完結できるのも魅力の一つだ。また、クレジットカードを決済手段にすることで得られるメリットもある。

例えば、サブスクリプションサービスの支払いだけでなく、公共料金の支払い、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでの買物など、日常的に決済手段をクレジットカードに集約すれば、賢くポイントを貯めることができる。さらに、一度ポイントを交換すれば、最大3年間の有効期限が無期限になるカードも。貯まったポイントの使用方法もカードによって違うため、マイルや提携ポイントへの移行、カード会社が厳選した特別なアイテム・体験との交換など、ライフスタイルに合わせて多様な選択肢があるクレジットカードを選ぶとよいだろう。

TEXT:柿本礼子、写真(アイキャッチ含む)提供:subsclife

▼subsclife 公式HP

LifExpress編集部

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