カード不正利用から所有者を守る、オンライン・プロテクションとは?

December 18, 2020
カード不正利用から所有者を守る、オンライン・プロテクションとは?
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いまやネットショッピングが当たり前の時代になり、ファッションから食品、嗜好品まで、買い物は基本的にネットで済ますという人もめずらしくなくなった。とくに今年に入って新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、それまで対面で提供されていたサービスがつぎつぎにオンライン化されている。ショッピングだけでなく、動画や体験型サービスなど、オンラインによって提供される商品やサービスは多岐にわたり「こんなサービスまでオンラインで提供できるのか」と驚くばかりだ。

オンラインのショッピングやサービスが充実していくにともない、オンライン決済の使用頻度もひと昔前に比べればずいぶん増えた。いうまでもなく、オンラインでの決済手段でもっとも一般的に普及しているのはクレジットカードである。いまやオンラインでショッピングやサービスを楽しむための必需品といえる。ただ、クレジットカードの場合、使い勝手がいい反面、カードの情報さえあれば持ち主以外でも利用できるため、セキュリティに対して不安をおぼえる人もいるだろう。

クレジットカードの不正利用、3つの手法

実際にクレジットカードを不正利用される事例はあとをたたず、使った覚えのない金額を請求された体験をしたという話も聞く。そこで今回は、クレジットカードのセキュリティ問題に詳しい弁護士の馬場悠輔氏に、クレジットカードの不正利用の実態やそれに対する防止策をお聞きした。

弁護士法人 飛田&パートナーズ法律事務所の馬場悠輔弁護士
弁護士法人 飛田&パートナーズ法律事務所の馬場悠輔弁護士

クレジットカードが不正利用される場合、主に以下の3つのパターンが存在するという。

①盗み見
最も原始的な方法。利用者に接近し、カードを盗み見したり、スマートフォンのカメラで撮影したりしてカード情報を入手する方法である。スーパーのレジ係が一瞬にしてカードの番号やセキュリティコードなどの情報を記憶したという驚きの事例もあるそうだが、飲食店、SNS、出会い系サイトなどで知り合った素性のわからない人が犯人というケースが多いそうだ。会計時に財布から出すとき盗み見されたり、目を離した隙に情報を取られたといった事例があるという。

②スキミング
言葉は聞いたことがあるかもしれない。カードの情報を読み取る装置を銀行のATMなどに設置してカード情報を盗み、カードのコピーをつくる手口だ。暗証番号を入力しているところを撮影できるカメラもあるというから悪質、かつ組織的な犯罪といえる。ただし、この方法は磁気式のカードのみに有効で、いまのところICチップ式のカードが偽造された報告はないという。

③フィッシング
ICチップ付きのカードが普及したことによって②のスキミングが下火になった一方で、近年増加傾向にあるのが「フィッシング」だ。架空のWEBサイトをつくって利用者を誘導し、カード情報を入力させるやり口である。メールアドレスや携帯電話の番号あてに銀行や役所、通販サイトなどを装ってURL付きのメールを送りつけ、そのURLをクリックすると偽のWEBサイトが現れる仕組みだ。インターネットに疎く、パソコンやスマートフォンの操作に不慣れな高齢者を中心に被害が広がっている。

不正利用の基本的な防止策

こうした被害に遭わないための防止策について、馬場氏は次のように話す。

まず①の盗み見のケースでは、信頼できない人とは会わず、貴重品は常に携帯するというのが基本だ。組織的なケースよりも個人がお金欲しさで手を染めるケースがほとんどで、被害額が少額のため、かえって気づきにくい場合もあるので注意が必要。

②のスキミングは、基本的にはICチップ付きのカードを持ち、ICカード専用のリーダー(読み取り機)を使用する限りは被害に遭うことはない。以前は磁気式のリーダーしか用意していない店もあり、利用者には防ぐ手立てがなかったが、最近はICチップ付きのカードが急速に普及しているので、そこまで警戒することはなさそうだ。しかしながら、将来的に現在使われているICチップを偽造する技術が開発されないとも限らない。

③のフィッシングは、とにかく怪しげなメールは開かない、開いてもすぐに削除して絶対にURLをクリックしないことだ。ただ、実際には情報を入力し、被害に遭ってしまう人も少なくない。こうした犯罪組織は「数打てば当たる方式」で、大量にメールを送りつけているので、どうしても一定数の被害者が生まれてしまうのだろう。

被害に遭ってしまったらすべきこと

それでは、被害に遭ってしまったらどうすればいいのだろうか。

馬場悠輔弁護士

「その前にまず、大前提としてクレジットカードの利用明細を毎月必ずチェックしてください。被害に気づかなければどうしようもありませんから」。クレジットカードの明細は、昨今はオンライン化されて紙の明細が送られないケースも多いだろう。オンライン明細は、自分から主体的にアクセスしないと見ることができない。ついつい面倒になって、何ヶ月も確認していないという人もいるのではないか。しかし「高額の被害に遭えば、銀行口座から引き落とされたときに気づくことも多いのですが、さきほどの盗み見のケースのように被害が少額の場合もありますから、絶対にこまめにチェックするようにしてください」とのことだ。

そのうえで利用した覚えのない請求があったら、まずはクレジットカード会社に連絡をすること。情報が流出している可能性があるので、それ以上カードを利用できないようにするためだ。その後、警察による聞き取り調査を受け、その内容がクレジットカード会社に送られるという流れだ。

補償内容はケースバイケース

このとき被害額が補償されるかどうかは、加入しているクレジットカード会社の利用規約による。全額補償される場合もあるが、カード会社で100%補償されるとは限らず、あくまでケースバイケースである。また、以下の点は注意が必要だ。
「利用規約に反していれば、補償の対象外になってしまうこともあります。たとえば、カードを友人や知人に貸して、その人が被害に遭った場合などです。クレジットカードは、原則として本人以外の使用は禁止されていますから、そこで被害に遭っても補償されないケースもあるでしょう」。

規約内の「オンライン上での情報漏えい」がポイント

昨今増えているのは、やはりオンライン上でのクレジットカード情報の流出だ。この部分を補償の対象にしているか否かもカード会社によって異なる。「例えばアメリカン・エキスプレス・カードの場合ですと、物理的なカードの紛失や盗難だけでなく、オンライン上での情報漏えいによって不正利用された場合についても補償の対象とする、という内容の条文があります」と馬場氏。
もちろん、条文があるからといってどんなケースでも必ず補償が適用される、というわけではないようだが、オンラインショッピングをする場面が増えた今、心強いサービスだ。また、基本的にカードの紛失や盗難に遭った場合は補償されるケースが多いというが、その点は今一度加入しているクレジットカード会社の利用規約を読んで確認してほしい。

出典:Getty Images

オンライン・プロテクションというセーフティネット

アメリカン・エキスプレスは、利用者が安心してカードを利用できる環境を整えるために、いくつかの取組みを行っている。
「不正使用探知システム」は、24時間体制でカードの利用状況を見守り、不審な取引を発見した場合は、利用者に対して迅速に連絡できる仕組みだ。このシステムを有効的に使うためにも、電話番号やメールアドレスは、つねに最新の情報に更新しておく必要がある。
「アメリカン・エキスプレス・セーフキー」は、参加加盟店でオンラインショッピングを利用した場合、登録されたメールアドレスおよび携帯番号に送られる認証コードを入力することによって本人確認を行うサービス。これによって第三者が不正に買い物することを防ぐことができる。

加えて先述のとおり、第三者によるインターネット上での不正使用と判明したカード取引については、原則として利用者が利用金額を負担する必要はない。アメリカン・エキスプレス・カードには「オンライン・プロテクション」としてこのサービスが付帯しており、安心してオンラインショッピングを楽しむためには嬉しい仕組みだが、世の中に存在するすべてのクレジットカードに付帯しているわけではなく、また、比較的高額な年会費のカードに付帯しているケースが多い。しかし、万が一のときには心強いサービスなので、結果的に補償があって良かった…と年会費以上の価値を実感するケースも生まれるだろう。

今後ますます増えるであろうオンライン決済。それに伴ってクレジットカードの利用頻度も高まるだろう。だからこそ、信頼できるクレジットカードを選びたい。

TEXT:石田哲大、PHOTO:八田政玄、アイキャッチ:Getty Images

LifExpress編集部

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