イギリス全土で現金使用が激減

October 29, 2019
イギリス全土で現金使用が激減
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昔は決済の手段として好まれていた現金だが、今では不便で扱いにくく、コストがかかる方法と認識されている。「現金による決済方法を保護する」というタイトルの記事を最近リリースした、英国内のATMネットワークを運営するLINK Schemeによると、今日英国では、主にオンラインバンキングやクレジットカード、コンタクトレス決済に押されて、現金決済の割合が減少傾向にあるという。

事実、キャッシュレス化の点で英国は他国の一歩先を行っている。英国よりも急速に現金が姿を消しているのは、スウェーデンなどの北欧諸国だけだ。

英国内における現金とATMの使用の変化をまとめたLINK Schemeの報告によると、現金の使用が減少したことで、現金を一番必要としている(つまり新しいテクノロジーを使うことができない、あるいは使いたがらない)人々にとって、近場のATMを探したり、出金手数料がかからないATMを見つけたりすることさえ困難な状況が生まれてきているという。

コンタクトレス・カードの台頭

紙幣や硬貨の利用率低下の主な要因はコンタクトレス決済である可能性が高い。このテクノロジー自体は10年近く前から存在しているが、カードの機能向上や、コンタクトレス決済に対応した決済端末を備えた小売店の増加、またカード使用料の変化などに後押しされて、その利用がここ数年で増加している。たとえばLINK Schemeの報告書によると、昨年、英国在住の成人のうちおよそ70%にあたる人々がコンタクトレス決済を行っているという。

この結果、2019年の年初から4カ月間にわたるATM取引総額は前年比で8%減となったという。ATM使用の減少率が最も大きかったのはロンドンで、逆に減少率が緩やかだったのは英国北東部と北アイルランドだった。

手数料無料のATMの減少

ATMでの取引数が減少するにつれてATM自体の数も減ってきている。LINK SchemeではATMを「銀行支店のATM」、「手数料無料ATM」、「手数料ありのATM」の3つのカテゴリーに分類している。

銀行が支店を閉鎖するにつれて支店のATM数も減少している。また非金融系の独立したATM設置会社が運営する、遠隔地の手数料無料ATMについても、2017年までは増加傾向にあったがその後減少している。

一方で、手数料ありのATMは2007年に過去最高数を記録し、英国全土で27,000台存在していた。しかしその数は2018年末までに11,000台まで減少。その後、手数料ありのATMの数は再び増え始めたが、同報告によると、一昨年からその数はあまり変化していないという。

2019年4月現在、手数料無料のATMは49,502台、手数料ありのATMは13,147台だった。今日英国にあるATM全体の60%が、非金融系のATM設置会社によって運営されている。

現金のオプションを残す

LINK Schemeは、ATMや銀行の支店が相次いで閉鎖される中、任意に現金を入手できる手段が継続して提供されるかどうかを危惧している。

現時点あるいは近い将来においても、様々な状況下で多くの人々が現金を必要とする場面はある。LINK Schemeの報告書によると、現金を必要とする全ての人が手数料なしで現金を入手できるよう、各種団体が効果的で効率の良い広範囲ネットワークの運営を続ける必要があるとしている。

その役割の一環として、LINK Schemeは今後も小売業者が現金決済を継続するよう説得に努めている。これまでのところ、キャッシュレス化した小売業者は、主に消費者への影響が少ない街の中心部にあるカフェや類似業態などに限定されていた。

さらに、現金のインフラ維持には、あまり費用がかからないことも認識されている。英国において現金処理のコストはおよそ年間50万ポンド(およそ6,600万円)であり、その内の約10億ポンド(およそ1,300億円)がATMネットワーク維持にかかるコストだという。最終的にこれらのコストは消費者が背負うことになる。

キャッシュマシーンはソリューションの一部に過ぎず、例えば英国の人々が手数料なしで現金を引き出せる郵便局など、その他の利害関係者と連携していくことが事態打開のための重要なカギとなるだろう。今後も、現金の使用が継続的に低下すれば、いつか「現金を使うことを決してあきらめない、あるいは今後長い間現金使用をあきらめない、コアな現金ユーザー」は時代に取り残されることになるだろうとLINK Schemeは述べている。

 

この記事は、ATMmarketplace.comのAmy Castorが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされています。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comへお願い致します。

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