寺院が本来持っている“機能”を体験できる「オンライン坊主BAR」

January 07, 2021
寺院が本来持っている“機能”を体験できる「オンライン坊主BAR」
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オンラインでお坊さんと話ができる!? そんなユニークな体験ができる新サービス「オンライン坊主BAR 和空」が、ひそかに話題になっている。

ドミトリー・ヴォルコゴノフ・慈真(じしん)さん
ロシアはウラジオストク出身、「日本人より日本人らしい」ドミトリー・ヴォルコゴノフ・慈真(じしん)さん[如願寺(大阪・大阪市)]

WEBサイトを覗くとITにも詳しくパンもつくれるお坊さん、「日本人より日本人らしい」ロシア人のお坊さん、音楽マニアのお坊さん……など、北は青森県大間町から南は熊本県南阿蘇村に至るまで、計8人のお坊さんが写真入りで紹介されている。そこから気になるお坊さんを選んで予約し、指定の時間にオンラインにつなげれば、彼らと会話が楽しめる。1対1で会話できる「独占」の場合は45分5,500円、ほかのユーザーと「相席」する場合は同3,300円、3人以上のグループで参加する場合は同8,800円(すべて税込み)。

西山十海 住職
英語教師やストリート・ダンサーという経歴を活かしたコンテンツを繰り出す西山十海 住職[大泰寺(和歌山・那智勝浦町)]
ビーガンパン
ITに詳しい小林智征 住職[了廣寺(熊本・南阿蘇村)]が焼いた「ビーガンパン」。

宿坊体験への入口として企画

運営する株式会社和空の綿谷克巳さんは、この取り組みの狙いを次のように話す。

「もともと弊社は、一般社団法人全国寺社観光協会監修のもと、ひとりでも多くの方に寺社へ足を運んでもらうための事業を展開しております。従来は敷居が高かった‟お寺に泊まる”という旅のスタイルを提案する宿坊ポータルサイト『テラハク』というWEBサイトを運営し、現在は全国約100か所の泊まれるお寺や神社の情報を掲載しています。オンライン坊主BARは、こうした宿坊へ足を運んでもらうための入口になればと思い企画しました」

そもそも宿坊とは寺社で宿泊するための施設のこと。綿谷さんによれば、現代では一般人も気軽に宿泊できるようになっており、インターネット予約に対応している宿坊も多いので、ホテルや旅館と同じように利用することができる。
「宿坊の特徴は生きた伝統や文化を肌で感じられる点です。宿泊した翌朝には、多くのお寺で朝のお勤めが行われます。もちろん参加は強制ではなくほとんどが自由参加です。また、写経や坐禅なども宿坊だからこその体験でしょう」(綿谷氏)
食事に対応している宿坊の多くは精進料理を提供するケースも多く、地域の郷土性を反映した野菜を中心にした料理だからこそ、その土地の季節ごとの旬を味わえるという楽しみもあるのだという。

宿坊への宿泊はここ数年のインバウンド需要を見据えて観光業界で注目されている分野で、観光庁も日本各地に点在する城や社寺を活用したユニークな体験型宿泊コンテンツの創設(城泊・寺泊)を推進させ、地方誘客の促進を図る取組を進めている。

普賢院の宿坊
青森県大間町は普賢院の宿坊では有名な大間のマグロが振る舞われるそう。

オンライン坊主BARの企画自体は以前から構想はあったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて実際にお寺や神社に足を運ぶのが難しくなったため急ピッチで準備を進め、2020年9月に事業を開始したという。より気軽に利用してもらいたいという考えから「坊主BAR」というポップなネーミングを採用した。

お寺はいつ行っても構わないもの

「もともとお寺には地域のサロンや学習の場としての役割がありました。『駆け込み寺』なんていう言葉もあるくらいですから困ったときに行く場所でもあります。残念ながらいまはそうした認識が希薄になり、お寺は亡くなった方の供養のために訪れる場所と思っている方がほとんど。この取り組みによって、お寺が本来持っている機能を再認識してもらい、日々の生活の中でお寺をもっと身近に感じてもらえると嬉しい」と綿谷氏は言う。

たしかに、葬儀や法事などの仏事の際にしかお寺を意識することはないという人が多いだろう。しかし「そもそも仏教は、生きている人たちに対する哲学であり、教えであるわけですから、生きている我々が身近に感じられるのが本来のあり方なんです」という綿谷氏の話には、おおいに納得させられる。

まだスタートしてから日は浅いが、参加者の評判は上々だ。最初は「お坊さんとなにを話したらいいのかわからない」という戸惑いがあるだろうが、現在参加している8人のお坊さんはいずれも話し上手で、かつ個性豊か。雑談から人生相談、もちろん仏教についての深い話まで、話題を参加者に合わせてフィットさせる。「お寺にリングをつくって試合をしたりするプロレス好きのお坊さんやジャズが好きなお坊さん、さらには占いができるお坊さん、パンを焼くのが大得意なお坊さんなど、個性的な方が揃っていますよ」と綿谷さん。「堅苦しい話かと思ったら、そんなことはなくてざっくばらんに会話ができた」という参加者の声も少なくない。

「かかりつけ坊主」をみつけてほしい

オンライン坊主BARは、お寺や仏教には興味はあるものの、宿坊に泊まるのはちょっとハードルが高いと感じるライトユーザー向けのサービスということになるが、オンラインならではのメリットもあるという。たとえば、地元のお寺では周りに知り合いが多く、身内の悩みなどは話しづらい。それがオンラインであれば、遠方のお坊さんに気兼ねなく相談できるというわけだ。綿谷さんは「坊主BARでいわば『かかりつけ坊主』を見つけてほしいですね」と笑う。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、人間関係や人とのつながりが希薄になりがちな昨今、特に遠方の初対面の人と出会う機会は貴重になっている。また、否応なく仕事や家庭との関わり方に変化が生じ、心理的不安やストレスを抱える人も増えているという。withコロナの今だからこそオンライン坊主BARのような取り組みが意義を持つのではないだろうか。

今後は参加するお坊さんの数を増やしていく予定だ。「お寺のほうでも人が来なくなってしまうことに対する危機意識を持っているので、協力的な方がたくさんいらっしゃいます」と綿谷氏。仏教の教えを学びたい人、悩みごとを抱えている人、単純に話し相手がほしい人――。利用の仕方は人それぞれで構わない。少しでも興味があれば、坊主BARに“入店”してみてはいかがだろうか。

門前宿 和空 法隆寺(奈良県斑鳩町)
「オンライン坊主BAR」での体験を経て、実際に宿坊を訪れるユーザーも少なくないという。写真は「和空」が手掛ける「門前宿 和空 法隆寺(奈良県斑鳩町)」。

安心とともにオンライン決済を

今回ご紹介したオンライン坊主BARを始めとして、オンライン環境を通じた体験は旅や食の分野に留まらず続々と提供されている。申し込みから支払い、体験までがすべてオンラインで完結することが多いため、オンライン決済をする機会も確実に増えるだろう。

そもそもオンライン決済とは、クレジットカード決済のほかにも、チャージ型(前払い型)の交通系電子マネーや商業系電子マネー、大手サービスのユーザーIDとパスワードのみで支払いができるID決済、QRコードを専用アプリなどで読み込むことにより完了するQRコード決済、ネット専業銀行やPay-easy(ペイジー)によるインターネットバンキングなど、決済手段はこの数年で増えている。しかし、やはり国内でもっとも普及しているオンライン決済は「クレジットカード決済」だろう。

クレジットカードは海外でも一般的な決済手段として使える点が他の決済手段との大きな違いだが、中には、インターネット上での第三者による不正使用と判明した取引を負担する必要がない、カードを使用して購入した商品の破損・盗難に対する補償が充実しているなど、〈プロテクション・サービス〉を提供しているカードもある。オンライン決済の機会が増えた今、さまざまな選択肢の中から、安全に賢く楽しめる決済手段を選択するとよいだろう。

TEXT:石田哲大 写真提供:和空

▼オンライン坊主BAR 和空 公式HP

▼テラハク 公式HP

LifExpress編集部

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