「キャッシュレスご祝儀」Biluce(ビルーチェ)とは|あの文化はキャッシュレスでどう変わるの? Vol.3

January 07, 2020
「キャッシュレスご祝儀」Biluce(ビルーチェ)とは|あの文化はキャッシュレスでどう変わるの? Vol.3
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中国や東南アジアではもはやQRコード決済が社会インフラとして機能している。商店やタクシー、農産物直売市場や露天商でもQRコード決済を使えるとあって「現金を持ち歩かなくても生活できる」という声が聞こえてくるほどキャッシュレス化が先行しているが、この日本でもキャッシュレス化が浸透することで、暮らしに変化が訪れている。

例えば、交通系ICカードの全国相互利用サービス。利用可能な事業者が続々と増え、手持ちのICカードが全国で使えるようになっている。QRコード決済もサービス開始後から1年足らずで約5人に1人が利用しているという調査結果(※1)もあり、子どもへの小遣いやお年玉にもキャッシュレスを取り入れている家庭も増えてきた。

そして決済方法が変わると、今まで慣れ親しんできた習慣にイノベーションが起きることもある。結婚式のお祝いを事前決済できる「キャッシュレスご祝儀」もその一つだ。結婚式の招待状をWEBで送信するサービスを軸にして新しいウエディングスタイルを提案する「Biluce(ビルーチェ)」。WEB招待状とともに展開される「ご祝儀・会費の事前決済システム」によって、ご祝儀の習慣がどのように変化しつつあるのか?を今回は探ってみた。

※1 NECソリューションイノベータ調べ

AUT00054.jpgビルーチェを運営する株式会社銀座クルーズの澤口敬規氏。利用方法やサービスの現状について教えてくれた。

キャッシュレスなご祝儀が身軽な結婚式出席を実現する

ビルーチェとは、結婚式の招待状の作成から送付までをWEB上で一気通貫できるオンライン招待状サービス。メールやSNSで招待状を受け取ったゲストはWEB上で出欠の回答ができる。郵送される紙の結婚式の招待状では親和性が低かったが、WEBならではの特長を活かし、ビルーチェは招待状にご祝儀や会費の支払いが可能な事前決済機能を搭載させた。サービスを運営する株式会社銀座クルーズの澤口敬規氏は「ゲストが思いに応じて額を決められるご祝儀と、ホストがゲストに一定額の負担をお願いする会費制、いずれもキャッシュレス決済に対応させています。このシステムはビルーチェならではだと思います」と話す。

ご祝儀を事前決済していれば、祝儀袋を持ち歩く必要は無くなる。実際、利用者の男性ゲストの中には手ぶらで結婚式に参加される方もいるという。祝儀袋や新札の準備がいらず、手持ちの現金がなくても支払えるのは、結婚式・披露宴に参加するゲストの心理的ハードルを低くする要因になるのは間違いない。「参列が難しい遠くに住む親族の方が、スマートにお祝いの気持ちを表現できるのもメリットですね」と澤口氏は言う。

PB200522.jpgWEB招待状の作り方は簡単で、好みのデザインを選んだら招待状の文面と会場情報などを入力するだけ。ゲストの決済方法もこのときに選択することができる。

ホスト側にもメリットがある。新郎新婦の負担を大幅に減らせるのも魅力の一つ。「リストランテ ベニーレベニーレ」でチーフウエディングプランナーを務める中嶋亜衣氏によると、ご祝儀による現金のやり取りが無くなれば、結婚式当日の新郎新婦側のストレスが軽減するという。

「ご祝儀は結婚式当日にいただいた現金を受付の方が管理し、挙式や披露宴が始まると新郎新婦様のご両親にお渡しするというのが一般的。ご祝儀の総額はかなりの金額になりますから、現金が現場で動かないことで、管理に対する不安やプレッシャーが軽減されることでしょう。特に親御さんの緊張が少しでも解けるのは大きいかと。今はすべてのゲストが事前決済しているわけではないですが、管理する金額が減れば、気持ちも楽になるはずです」

AUT00034.jpgウエディングプランナーの中嶋亜衣氏は、ビルーチェを利用する新郎新婦に直接コンタクトをとれる立場にあり、キャッシュレスご祝儀について質問を受けることもあるそう。

それぞれの価値観に対応できるシステムを採用

いっぽうで利用者の反応は2つに分かれているという。

「100人規模の式で考えると、ご祝儀の事前決済を選択するのは現状50人ほど。残りの半数が今まで通りのやり方を好まれます。特に年配の方ほどキャッシュレスご祝儀には抵抗があるようです」

30歳前後での結婚が多い現代では、新郎新婦の社交の幅も広がっているため招待客も同世代が中心となる。この世代はWEBやキャッシュレスに対する抵抗感が少なく、ご祝儀の事前決済も受け入れやすいだろう。しかし同時に「目上の方にWEBで招待状を送ったり、カードでご祝儀をお願いしたりするのは、失礼にあたらないか?」という新郎新婦からの相談も少なくないという。年配のゲストにはどのように対応するのだろうか。

古今東西、古くから“包む”ことに対する美意識が存在する。“モノ”としての質量も贈り物にとっては大切な「情緒」だ。ゆえに目に見えない贈り物に対して抵抗感が生まれるのはやむを得ない。「やはりご年配の方は腑に落ちないのかもしれません。そこでビルーチェでは上司や親世代の方には今まで通りのやり方、同世代のゲストにはキャッシュレスで事前決済というように、事前決済と当日払いの両方に個別対応できるようにしています」と中嶋氏は話す。

また、二次会のドタキャンも減っているそうだ。「遠方からの参列者のお車代を考慮して、近隣からの参加者の会費との間に差額を設け、事前決済ですべての支払を完結させるという新しい活用例もありました。遠方からの出席が多い場合は有効ですよね」(中嶋氏)

サービスのキャッシュレス化は都市部を起点にしてスタートするケースが多いため、まだまだ地方だと普及しているとは言い難い。しかし、「ビルーチェは地方でもご利用いただいています。特に目立つのが、会費制結婚式がスタンダードの北海道。支払い額が決められている状況こそ、よりWEB招待状や事前決済がわかりやすく、抵抗感なく使えるようです。地方によっては東京以上にキャッシュレスご祝儀が受け入れる土壌があるのかも知れません」と話す(澤口氏)。

AUT00074.jpg銀座クルーズが経営するリストランテ ベニーレベニーレ。ここで開かれる披露宴やパーティでも事前決済を利用するゲストが多いという。

事前決済のメリットを浸透させるのがキャッシュレスご祝儀定着への課題

結婚式に参加する場合、これまでは受付で記名し、お祝儀袋を渡すという流れが一般的だった。しかし、ご祝儀のキャッシュレス化によって、現場のオペレーションもシンプルになる。「結婚式の出欠管理をWEB上で行えるので、当日は受付係の人がダウンロードした出席リストにチェックを入れるだけ。事前決済の有無も一目でわかります。わざわざ名前を書く必要はなく、流れは非常にスムーズです」と澤口氏。2017年のサービス開始以降、キャッシュレスご祝儀の利用者数は右肩上がりで推移している。

祝儀袋で手渡しすることで心を込めることができる。目上の方には紙の招待状を郵送することで挙式の重みを伝えやすくなる。そういった情緒価値は確かに無視できない。いっぽうで、ゲストにもホストにも一定の機能価値を生んでくれるのがキャッシュレスご祝儀の魅力でもある。今まで当たり前だった習慣が変化することで生まれるメリットとデメリットを、改めて天秤にかけることができる機会を、キャッシュレスが生んでいるというわけだ。


アメリカン・エキスプレスのカード会員になると、大切な人とのお祝いに活用いただける「ゴールド・ダイニング by 招待日和」*が利用できます。こちらは国内外200店舗のレストランで、コース料理1名様分が無料に。結婚式の前祝いはもちろん、ご家族や友人のお誕生日等のお祝いにも、ぜひご利用ください。

*2名以上でのご予約が必要

LifExpress編集部

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