エディンバラフェスティバルで、大道芸人へのチップをカード支払い

April 24, 2019
エディンバラフェスティバルで、大道芸人へのチップをカード支払い
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Noel Byrne氏は、ランチタイムに行き交う大勢の人々を、エディンバラのハイストリートから少し離れたウェストパーラメントスクエアのオープンエアステージに引き寄せている。このベテランストリートパフォーマーは、コミカルなアクロバット『The Leap of Death 』でフリンジフェスティバルの常連だ。しかしByrne氏は今年、その演技に新たな要素を採り入れている。小銭を持たない観客が小銭を使わずに「タップしてチップを支払える」(タップアンドチップ)、コンタクトレスの決済端末である。

「皆さんがこれを使おうとするか、興味があります」とByrne氏は言う。Byrne氏はUnderbelly Cowgateで小説『ねじの回転』を脚色したショーに出演している。「現金を持ち歩くことがどんどん少なくなっているというのは、皆が経験していることです。(チップ決済端末を)使うのを最初は不安に思うでしょうが、フリンジ(フェスティバル)の後ろ盾があるので、安心感があると思います。」

「一番苦労したのは、(チップ決済端末を)どのようにショーに組み込むかを考え出すことでした。伝える情報が多くて、観客は簡単に離れていってしまいます。ですが、引き続き試してみるつもりです。状況がどう展開していくのか知ることができます。」

フリンジフェスティバル2018では、特にストリートパフォーマンスに力を入れている。ロイヤルマイルに新たにストリートイベント用のアリーナを設け、ここで1日に250以上のショーが披露される。昨年のフェスティバル後のストリートパフォーマーとの意見交換では、観客の持ち歩く現金が少なくなり、その分パフォーマーが受け取るチップの額も減っているという不安が重要事項の1つとして上がった。今年、フリンジソサエティーはスウェーデンのテクノロジー企業iZettle(最近、PayPalが16億ポンドで買収)と協力し、タップアンドチップ装置を使ったキャッシュレスでのチップ支払いを試験導入することにした。ロンドンでも5月に、大道芸人向けに同様のプログラムを立ち上げている

すでに90名ほどのパフォーマーが、この携帯型装置を利用する契約をしている。パフォーマーはこの装置を使ってチップの最低額を設定し、フェスティバル終了時に最終的な取り分を回収できる。ストリートイベントのスタッフが、3か所の新たなステージと6か所の大道芸専用スペースを行き来し、装置を運んでいた。

シンガーソングライターのTash Bird氏は、大道芸人として6回目のフリンジに参加しているが、現金収入が落ち込んでいることに同意する。「エディンバラではよい時も悪い時もある、という感じです。観光客はまだ現金を持ち歩いていますが、地元の人はそうではありません。そして、フリンジではいろいろなものが一度に楽しめるからと、地元の人がたくさん来てくれるのです。」

ノッティンガム拠点のこのアーティスト、Bird氏は、「これまで4つのショーで(決済端末を)使いましたが、うまくいっているようです。でも、まだカードより現金を受け取る方が多いです。(見物客が端末を使うことは)慣れが必要ですが、一度やり方を目にすればどういうものか分かるでしょう」と付け加える。

インディー系ロックアーティストのJas Josland氏は、新しいテクノロジーを慎重な姿勢で歓迎している。「ミュージシャンの場合、観客は出たり入ったりして、必ずしもショーの最後まで残ってチップを払うわけではありません。ですから、端末が観客の目に留まるかどうかによります。これまでのところ、まだこのシステムでたくさんのお金を得たわけではありませんが、いいものだと思いますし、未来に向けたものだと思います。自分自身の経験からも、何かを目にしてすごくかっこいいと思っても、そのとき自分が持っているのはカードだけ、ということがあります。」

Josland氏は「1日の終わりにある小銭」を数えるのはワクワクすると言う。しかし「フリンジ(フェスティバル)が装置を使えるようにしたのは、とてもよかったと思います。ショーで装置のことを説明し忘れた時もありましたが、それでもお客様はやって来てタップしてくれました。皆さん、簡単にできることが好きだし、何にお金を使っているかチェックできるのはいいことです」とも付け加える。

しかしフリンジフェスティバルの観客の中には、新しいチップのシステムに疑心暗鬼な人もいる。リンカンシャーから来たLiz Harris氏は十代の娘二人と、ロイヤルマイルのステージの1つでアカペラグループに耳を傾けている。iZettleの端末についてはフリンジのプログラムで読んだという。

「大道芸人の皆さんは費用の持ち出しが多くて、交通費や生活費もかかることは分かります。ですが、その人がどういう人か分からないのに、気持ちよく自分のカード情報を渡せるかどうかは分かりません。チップの回数券があって、それを買って渡すことができたらいいのではないかと思います。まだよく理解できていませんが、ジレンマになるということは分かります。」

ハイストリート沿いでストリートミュージシャンのギター演奏を聴いていた、ドイツのヴァルドトルフェスラッハから来たEmil Veit氏は、新しい支払い方法は「変だ」と考えている。

「私が思うに、ストリートで一番長く使われることになるのは現金です。自然に進んでバンクカードに手が伸びるということはないでしょう。カードは現金と同じではないのです。」

この記事はThe Guardianの特派員Libby Brooks Scotlandが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。

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