デジタル資産が東南アジアの経済を活性化させる6つの事例

July 01, 2020
デジタル資産が東南アジアの経済を活性化させる6つの事例
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東南アジアには民間企業と公共機関の両方でデジタル経済を採択している国が10カ国あり、それぞれが既存の価値観を覆すテクノロジーの課題に対して独自の対策を行っている。

たとえばシンガポールは大多数の人が都市に住む金融のハブと見なされている一方で、カンボジアやミャンマーはいまだ都市部の人口が5割にも満たず、インフラ整備が進んでいない。

そのような違いはあるにせよ、東南アジアにはアメリカ全体の人口よりも多い3億5千万人のインターネットユーザーが存在し、デジタル経済の発展が続くことについて疑いの余地はない。Googleは最近、東南アジアのインターネット経済が2025年までに2,400億ドルに達すると報告している。

デジタル経済の準備が整った東南アジアでは、デジタル資産の独自のさまざまな活用方法が期待されている。ここではデジタル資産が東南アジアの経済を活性化させている6つの例を見てみよう。

公共機関と民間企業のコラボレーションを促進する

東南アジアにおけるデジタル資産の障壁は国の規制である。通常、政府や公共機関はデジタル資産などの新しいテクノロジーの採択に時間を要するが、テクノロジー化への変化は避けられない。これからのデジタル経済の成長は政府も認識しており、デジタル資産の進化により、これまでにないほど官民のコラボレーションが促進される可能性が高い。

民間企業は投資や社会基盤(インフラストラクチャー)の規制改正のために政府の協力を必要としており、政府は民間企業が持つ専門知識を必要としている。それゆえ協業は必須であり、官民のコラボレーションがデジタル経済の成長と発展を促進すると考えられている。

タイ政府は、8つの銀行の協力の元で中央銀行のデジタル資産Inthanon coinを検証するプロジェクトを先導した。Inthanon coinは、政府のデジタルトークンが民間企業での取引を促進できるかという実証実験だ。

労働力と教育の向上

デジタル資産が本格的なデジタル経済の入り口であることは明らかで、テクノロジーは事実上すべての分野の価値観を覆している。デジタル資産だけではまだ既存の経済全体に大きな影響を与えないかもしれないが、人々や国に将来の方向性を示すうえで重要な役割を果たす。

デジタル資産の出現によって必要なスキルが変化することで、教育システムが全体的に変化していくだろう。世界的なデジタル経済に適応するために、これまでと異なった方法で知識やスキルを磨いていかなければならない。

銀行口座がない人のための銀行

最近の世界銀行の報告によると、東南アジアの人口の半分は銀行口座を持っておらず、クレジットカードを所有しているのはわずか4%だ。しかしデジタル資産のおかげで人々はデジタル経済(いわゆる新しい世界)にアクセスすることができる。銀行口座やクレジットカードがなくても、クレジットスコアを取得してローンを組んだり、オンラインで買い物をすることができるのだ。

急速にデジタル世界が進化している中、デジタル資産はすべての人がアクセスできるものである。デジタル経済の規模が以前よりも大きくなったため、多くの人々がデジタル決済を利用できるようになったのだ。

貨幣の流通速度を向上させる

国は長い間、通貨供給量を増やし、それらを経済システムに投入することで経済危機を解決してきた。けれども、その方法ではしばらくすると貨幣の流通速度が低下するため、GDPの成長にはつながりにくい。

貨幣の流通速度が遅いというのは、人々の消費活動が鈍り、貨幣がそれほど速く流通していないことを意味する。一方、デジタル資産は消費のハードルが低く、通貨の流通速度を加速させることができるだろう。

中国を例にとろう。中国は政府発行の安定したトークンとしてデジタル元を立ち上げたばかりだ。中国では長い間、携帯電話が銀行口座とクレジットカード機能を担ってきたため、デジタル化への試みは驚くことではない。

中国のスマートフォンユーザーの約80%がAlipayやWeChat Payなどのサービスを介してモバイル決済を利用していると推定される。デジタル通貨によってシステム内でお金が循環しやすくなるだけでなく、東南アジア全体の債務市場をより効果的に規制するのにも役立つだろう。

とくにミレニアル世代の財産を増やす

東南アジアの人口の半分はミレニアル世代であり、自分自身のこれまでの価値観を覆すような技術を体験した最初の世代だ。ミレニアル世代はデジタル変革と共に成長し、これが未来だと信じている。ある興味深い研究によると、ミレニアル世代のオンライン投資家の43%は株式市場よりもデジタル資産を信頼しており、71%は従来の金融機関がデジタル資産を提供している場合、デジタル資産の取引を行うと回答している。

今後、テクノロジーに精通し投資力のあるミレニアル世代がデジタル資産に積極的に投資する事例が現れるだろう。つまり、デジタル資産はミレニアル世代が財産を増やすためのより確固たる手段となり、その国の経済的な豊かさを向上させるだろう。

中小企業にチャンスを与える

財産は常に既得権益層のみが保持しているというのが通説だ。たとえば、大企業に比べると、資産が少ない中小企業の資金調達や新しい市場への参入の障壁は高い。

一方、デジタル資産は誰もがオンライン決済を利用できることを可能にした。中小企業は世界中の潜在的な市場へアクセスできるようになる。デジタル資産はあらゆる起業家に対して、他の大企業と同様の機会を提供し、ビジネスの成功を後押しする。

デジタル資産は東南アジアのすべての問題を解決する鍵ではないが、他のテクノロジーではできない方法で経済に力を与えるだろう。デジタル資産は、あらゆる場所のすべての人に、デジタル経済に参入する機会を提供したと評価されており、誰もがワクワクできる未来のために重要な役割を果たす。

筆者の経験から、東南アジアの国々のほとんどはデジタル資産を採用する準備ができており、興味深いことに、いくつかの国はこの新しい技術を検証するための主導権を握っている。たとえば、シンガポールやタイ、インドネシアなどの国では合法的にデジタル資産を取引できる。市場は拡大の一途をたどっており、各国はすでに始まっているデジタル化の波に乗ることは避けられないようだ。

この記事はe27のMarcus Limが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークによってライセンスされています。ライセンスに関する質問については、legal@newscred.comまでお問い合わせください。

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