世界の送金市場をリードするTrangloがAliPay・WeChat Payと事業提携を結ぶ

March 31, 2020
世界の送金市場をリードするTrangloがAliPay・WeChat Payと事業提携を結ぶ
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グローバル化によって国境を超えて働くビジネスマンの数が増えるに連れて、送受金やeコマース決済などのデジタル金融サービスも国際化が進んでいる。例えば世界のデジタル決済市場を牽引している中国では、eウォレットの浸透やスマートフォンに対応したサービス開発の拡充といった要因の追い風を受けてキャッシュレス化が加速し、2017年の時点で合計取引額が17兆ドル(約1779兆円)を記録している。

2019年に世界銀行が発表したMigration and Development Briefによると2018年の国際送金の合計額は6890億ドル(約72兆円)で、中国へ送金された額の総計は670億ドルで世界第2位だった。

高速インターネットやソーシャルメディアなどの技術開発により通信インフラの整備における各国間の格差は減少しつつあるが、これと同様に決済の分野でも手ごろな手数料で素早くシームレスな国際送金ができるシステムの実現が望まれている。

確かにフィンテック技術の開発によって国内外への送受金やeコマースの決済システムは技術的に向上した。しかし高い送金手数料(200ドルの送金で平均7%)や国際決済の手数料など越えなければならない壁があるのも実状だ。

この状況打破に挑戦するフィンテック企業が国際送金を専門とするTrangloである。世界100カ国で事業を行い、300の携帯電話事業者、50の請求事業者、1300の銀行などを擁する国際的なネットワークが同社の強みだ。

そのTrangloがAliPay・WeChat Pay HKと事業提携を結び、世界の2大モバイル決済プラットフォームを自社の国際送金ネットワークに取り入れることとなった。

「AliPayとWeChat Payが有するユーザー数(それぞれ12億人と40万人以上)と事業拡大のスピードを見れば、この2社が中国の決済業界の中心的プレーヤーであることは明らかです。今回のパートナーシップは非常に理にかなっています」とTrangloのCEOを務めるJacky Lee氏は述べる。

「中国から海外に出ていく人の数も増えているため我々の送金ビジネスには大きなポテンシャルがあると感じています」と付け加えた。ちなみに香港を含む中国は世界第2位の送金市場である。

国連が定める持続可能な開発目標(SDGs)では2030年までに送金手数料を現在の平均7%から3%に削減することを目標にしている。国営郵便局が特定の海外送金サービスと独占的な契約を結んでいる国では送金手数料が割り増しされていることが多く、送金コストを押し上げていると前述の世界銀行の報告書は指摘している。

送金コストが高ければ移住の利点が損なわれると世界銀行は考えている。独占的なパートナーシップを見直し、国営郵便局・銀行・通信会社を通じて送受金を取り扱う企業の新規参入を許すことは、競争の促進と手数料の低下につながる。

つまりTrangloはAliPayやWeChat Payのような幅広いリーチを持つパートナーを自社のネットワークに迎え入れたことで競争促進と手数料低下に向けた貢献を行っているともいえる。

AliPayの提携はeコマース事業者を対象とした決済サービスから移民同士の個人的な送受金まで非常に多くのユーザーに恩恵をもたらすと期待されている。特にTrangloが現地のパートナー企業を通じて事業を拡大しているアジアではなおさらだ。

同様にWeChat Payとのパートナーシップでは同社のWe Remitを使って送受金できるようになるため、こちらでも安全かつ手軽な国際送金サービスを提供することができる。

「国際送金サービスは不必要に細分化されているケースが多々あります。送金は本来シンプルなプロセスですがさまざまな企業が絡んでおり、事業者と消費者の双方にとって使いづらいサービスになっていることがあるのです」とLee氏は説明した。

「Trangloは今回のパートナーシップを通じてグローバル決済サービスを整理統合し、事業者と消費者をシームレスに結びつけることで送金システムを可能な限りシンプルな形へと再編成していきます。さまざまななことが簡単かつスピーディーに済ませられるようになるでしょう」

2019年12月の時点でTrangloが送金処理を行った累計総額は50.5億ドル(約5兆円)に達している。2020年以降はさらなるグローバルなパートナーシップ締結を視野に入れつつ、ビッグデータ・機械学習・AIを駆使したサービスを積極的に開発していくとしている。

この記事はe27 のStephanie Augustinが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークによってライセンスされています。ライセンスに関する質問については、legal@newscred.comまでお問い合わせください。

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