Uberのメリットデメリット -Uberがもたらした移動サービスの変革とは

July 11, 2019
Uberのメリットデメリット -Uberがもたらした移動サービスの変革とは
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Uberとその競合他社はここ数年で、個人向けの移動サービス業界を劇的に変えた。それは利用者とドライバーに、メリットとデメリットの両方をもたらしたといえる。

概要

Uberと競合他社は、数十年間ほとんど変わっていない従来型産業の構造を変革した。タクシーの必要な人はそれまで、手を振ってドライバーに合図するか、乗車時刻の遅くとも30分前には現地のカーサービスに電話して予約しなければならないという状況だった。

Uberのようなオンライン配車サービスにより、スマートフォンを用いてどこからでも乗用車やタクシーを確保することが可能になった。ただし、負の側面もある。この破壊的技術によって従来のタクシーサービスの市場占有率が下がり、ドライバーの利益が全体的に減少している。

Uberのメリット

Uberと競合他社には、従来のタクシーに比べて明らかに有利な点がいくつかある。

 

  • 便利でキャッシュレス

タクシーを通りで追いかけなくても、あるいはカーサービスに電話して30分待たなくても、オンライン配車アプリのユーザーは、どこからでも車を呼ぶことができ、数分以内に迎えに来てもらうことができる。

利用者のクレジットカードがオンライン配車アカウントにリンクしているので、ドライバーと利用者の間で現金の受け渡しは行われない。目的地に到着したらドライバーは車を停め、利用者はそのまま車から降りればよい。領収書はEメールで送付される。

 

  • プロフェッショナルなサービス

タクシー業界が規制されているニューヨークのような主要都市では、大半の車は新型で、メンテナンスが行き届いており、適切な営利保険に加入しているプロのドライバーが運転手を務めている。

ドライバーが仕事を引き受けるやいなや、利用者はドライバーの位置と走行経路を追跡できるようになる。必要があればドライバーと連絡を取ることもできる。ドライバーは乗車料金が発生する時になって初めて、利用者の目的地を知る。利用者の目的地が好ましくないことを理由にした乗車拒否という問題は、これによって解決される。

ドライバーの仕事ぶりは利用者が評価することができるので、ちゃんと仕事をしない不良ドライバーは排除される。絶えず低い評価を受けているドライバーは、Uberあるいはその競合他社から追い出されることになる。ロサンゼルスなど(ニューヨークに比べて)規制がそれほど厳しくない多くの都市や州では、一般市民がUberサービスを提供することができる。これによりドライバーの数が増加し、サービスを提供できる車の数も増える。これらすべてと、さらに多くの要素が加わって、Uber利用者の有意義な体験が高められている。

 

  • 競争力の高い価格設定

概ねUberは従来のタクシーやカーサービスより料金が安い。

 

  • ドライバーの安全性と勤務の柔軟性の向上

Uberや他のオンライン配車サービスで働くドライバーにとって、安全性は最も重要なメリットだ。料金の精算がキャッシュレスであるため、ドライバーは乗車料金が踏み倒されることなく、また、強盗を引き寄せかねない多額の現金を持ち運ぶ必要もない。

ドライバーからも利用者を評価できるので、無礼な利用者や、攻撃的、破壊的な利用者はシステムから排除される。利用者にとって、常に低評価であること、またはドライバーに対する危険な行為が報告されることは、アカウントの無効化につながりかねない。

12時間シフトで働くイエローキャブのタクシードライバーや、派遣元の業者に勤務予定を決められる黒乗用車のドライバーと違い、Uberおよび他のオンライン配車サービスのドライバーには、より大きな自由と柔軟性がある。ドライバーは好きな時にシステムへのログインとログアウトを行い、勤務時間を選択することができる。

自分の車を手に入れて利用することで、ドライバーは高額のタクシーリース契約を結ばないで済む。つまり、他の条件はすべて同じままで、ドライバーの利益が増えるということだ。またドライバーは、えこひいきや職場での駆け引きに起因するストレスに晒されずに済む。というのも、アプリがあることによって、派遣元の業者は関係なくなるからだ。

手軽な料金とすぐに利用できる車があることによって、利用者は、非常に短い距離も歩かずに車を利用する習慣を身につけるようになる。費用はすぐに計算できる。

Uberのデメリット

利用者にとって不都合な点はほとんどないといえるが、少しはある。そしてドライバーも、いくつかのデメリットに直面している。

 

  • サージ価格設定(特需型値上げ)

Uberの「サージ価格設定」あるいはLyftで言うところの「プライムタイム価格設定」は議論の的であり、ほとんどの利用者にとって、最も苛立たしいものだ。サージ価格設定は自由市場での料金設定方法であり、需要と供給のバランスに応じて料金が上がったり下がったりする。これは、Uber利用者にとって、そのとき利用可能な車の台数(供給)と、乗車を希望する客の人数(需要)で料金が決まることを意味する。

需要がどれほど高まるかによるが、Uberサービスの料金が一定の割合で上昇する可能性がある。特別のピーク時には、料金が通常の2倍、3倍にも膨れ上がることもある。このような乗車料金の値上げは、ラッシュアワーまたは雨や吹雪の時期といった、車の需要が特に高まるときに実施される。

 

  • 移動のキャンセル

Uberは現地のカーサービスやリムジンよりも概ね安価で便利だが、ドライバーによる移動のキャンセルは、利用者のプランを台無しにしかねない(飛行機に乗り遅れるなど)。

 

  • 安全面の懸念

移動サービス業界の規制が緩く、サービス提供者として一般市民がオンライン配車ネットワークに容易に参入できる多くの都市や州では、安全面の懸念も浮上している。規制が緩いことはドライバー数の増加に良い影響をもたらす面もあるが、安易に業界に参入したドライバーは、高い水準のプロ意識と安全性を実現しようとするほど意欲的でないかもしれない。

 

  • 安い乗車料金がドライバーを圧迫

安い料金がドライバーの収入に悪影響を与えている。ニューヨークのような主要都市では、ドライバーは新型車を購入するようUberから促されるが、その費用はSUVおよび高級車で6~7万ドル(約640万~750万円)を上回りかねない。今もなお第三者から週単位で車を賃借しているドライバーもいる。彼らはサービスに関連する費用の大半、例えば燃料費や修理代などを負担する。ドライバーはUberブランドに大きく貢献しているといえる。

ドライバーは当初、サージ料金で乗車料金の安さ(リムジンやカーサービスに比べて)を埋め合わせ、移動頻度の少なさ(タクシーに比べて)を当てにしていた。ところが、Uberとその競合他社による価格競争と新しい運転手の継続的採用によって、ドライバーの平均収入が押し下げられている。つまり、1~2年前あれば得ていたはずの金額に匹敵する収入を得るためには、ドライバーはより長い時間、働かなければならない。

ドライバーの数が増える一方で、長時間の運転はドライバーと利用者双方の安全を脅かすものでもある。これらの状況が、利用者によるキャンセルと重なると、ドライバーは一番の稼ぎ時に収入を得る機会を逃すことになりかねず、結果的にドライバーの収入ややる気に悪影響を及ぼす恐れがある。

 

  • 価格競争の悪影響

価格競争は、どの業界にとっても破壊的なものになりかねない。Uber、Lyft、およびその他のオンライン配車サービスの間で、最も安価なサービスを提供するための価格競争は激しさを増すばかりだ。これらの企業は、利用者やドライバーの獲得に向けて、従来型のタクシーやカーサービスに正面から挑んでいる。このことが、ニューヨークにおけるタクシー免許の減少と、黒乗用車の料金下落につながっている。これはドライバーにとっては良いことだが、従来型のタクシーやカーサービスグループにとっては望ましくないことだ。

 

主な結論

  • Uberとその競合他社は、スマートフォンを用いてどこからでも車での移動を手配することを可能にした。
  • この種の個人移動手段は、従来のタクシーサービスのすべての利点に加えて、さらなる利便性を提供するものである。
  • このようなサービスの利用にあたり、物事の進め方を管理する新しいルールも導入された。例えば、ドライバーと顧客は互いに評価し合える。これは双方にとって有益である。
  • ただし負の側面は、新しいサービスの提供者が市場に溢れたことで生み出された競争によって、従来のタクシーサービスの市場占有率が低下し、ドライバーの利益が全体的に減少したことである。

Disclosure:この記事の執筆者には、UberLyft、およびHailOとの提携関係がある。

 

この記事はInvestopedia Stock AnalysisのStaff Authorが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。

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