職場では「自分らしく」、より健康的で生産性向上
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職場では「自分らしく」、より健康的で生産性向上

職場では本当の自分を隠さずに自分らしくいた方が、ずっと健康的で生産性も向上することが、米国の複数の大学による調査で分かった。

Stigma Expression Outcomes and Boundary Conditions: A Meta-Analysis(レッテルを貼られるアイデンティティの表明、その結果と境界線の条件:メタ分析)」と題された調査を行ったのはライス大学、テキサスA&M大学、メンフィス大学、ザビエル大学、ポートランド州立大学、カリフォルニア大学バークレー校。調査結果は学術誌「Journal of Business and Psychology」の最新号に掲載される。

この調査では、性的指向精神疾患、身体障害、妊娠など、相手に偏見を与える可能性があり周りに隠しがちなアイデンティティを職場で公表した際に、その後の状況がどうなるかに焦点を当てた65の研究を分析している。

調査の共著者であり、ライス大学で心理学を教えるEden King准教授は、相手に偏見を与える可能性のあるアイデンティティを公表すると決断することは、「良い結果と悪い結果、どちらになる可能性も秘めている」ため、非常に複雑で一筋縄ではいかないと説明する。

結果が好悪分かれるとはいえ、今回の分析では、偏見を与える可能性のあるアイデンティティのうち見た目では分からないもの(性的指向や健康面での問題など)を職場でオープンにしている人は、自分の生活全般について満足している場合が多く、職場でより生産的であることが分かった。King准教授は、自己開示は一般的に良い経験だと説明する。自己開示を通じて人とのつながりを改善したり、人間関係を構築したり、嫌な考えを手放したりできるからだ。

偏見を与える可能性のあるアイデンティティのうち見た目では分からないものを周りに表明した人は、仕事への不安や立場の曖昧さが減り、仕事の満足度や業務に取り組む姿勢が改善した。職場の外でも、心理的なストレスが減り、生活での満足度が向上したと報告している。

ただし今回の分析ではまた、人種や性別、身体障害といった見た目で分かる特徴については、同じ結果にはならないことも分かった。

King准教授は、「すぐにそれと分かるアイデンティティは、隠せるものとは違った作用をする」と述べ、「(見た目で分かるアイデンティティを)いつ、誰に、どこで、どう明かすかはもちろん、アイデンティティを明かすか否かという決断は(見た目で分からないアイデンティティを明かすことと)同様に簡単なことではないが、おそらくそこまで心理的な影響を与えることはないだろう」と述べた。

King准教授によると、ほとんどの人は他者について新しい情報を知り得ることの重大さを十分に理解していることから、偏見を与える可能性のあるもののうち見た目で分かるものを他者に示すことは、それほどのインパクトがない可能性が高い。

「むしろ、偏見を与えかねないものの中でも見た目で明らかに分かるようなもの、たとえば人種や性別などを他者に表明したりそこに注意を促したりするような行為に対して、人はネガティブに反応する。その行為が、アイデンティティに対する強い擁護や、増大したプライドだととらえられることがあるからだ」

分析を行った調査員らは、偏見を与えかねないさまざまな要素をなぜ他者に表明するのか、その動機を理解するには、さらなる研究が必要だとしている。調査員らはまた今回のメタ分析が、偏見を与えかねない要素を持つ個人が差別されないよう、職場や政策立案者がこうした個人を守るための一助となることを期待している。

提供:ライス大学

引用:職場では「自分らしく」、より健康的で生産性向上=調査(2019年2月25日)、下記URLから2019年2月25日に取得。

https://medicalxpress.com/news/2019-02-workit-healthier-productive.html

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